STORY 01
前例がないからこそ、チャレンジできた
BMW「FREUDE by BMW - THE GARDEN」
OUTLINE
当社が運営・管理する南青山イベントスペースにて、BMWの「FREUDE by BMW – THE GARDEN」が期間限定でオープン。表参道の都会の喧騒から離れて、訪れる方々を心地よいくつろぎへと誘う、日本とドイツ・バイエルン地方の融合を成したBMWガーデンが登場した。ブランド・パートナーとコラボレーションを行い、BMWが表現する多様な世界観をライフスタイルの観点から楽しむことができる空間になった。
表参道の交差点という、東京の一等地に、緑にあふれた大きなスペースを展開。
顧客に対してコミュニティ・ハブを生み出すことでブランド価値を高めていくことを背景に、本年よりラグジュアリー・ブランド体験の拠点を開設しており、東京の中心地におけるBMWブランドとのタッチポイントを増やしている一貫で本プロジェクトは生まれた。
このプロジェクトを手掛けた営業5部・浅野、統合メディア部・岩崎に話を聞いた。
浅野
営業5部
2021年 新卒入社
岩崎
統合メディア部
2010年 新卒入社
2区画に分かれていたイベントスペースをどう活かすのか
浅野
イベントスペースはコンクリート壁面で2区画に分かれていて、このスペースを一体で実施した例は本プロジェクトが初めてでした。イベント実施をするにあたって2区画それぞれへの動線確保を行う必要があったため、境界になっている壁を壊そうと計画しました。
岩崎
当初は一部を壊して引き戸をつけて動線を確保することを考えましたが、本件以降のクライアントの利用もあるため原状回復はマストでした。イベントの施工を担当しているパートナーとも相談をして、イベント終了後にまったく元通りになるよう境界壁を復帰できることがわかり、壁を壊すことができました。
浅野
前例のないことだったので当初はチームでも色々な意見もありましたが、そのおかげもあってスペース全体を活用したブランド体験の提供が実現できたんじゃないかなと思います。実現したかったことを、頭を使い何とか実現できるように調整を進めるといういい経験ができました。
イベント実施に向けて、超えなければいけないハードルがいくつもあった
浅野
イベント準備中はイベントスペースを仮囲いしていて、そこを屋外広告として活用するにあたり、屋外広告物申請と景観協議申請という申請を行う必要がありました。屋外広告申請は問題がなかったですが、景観協議申請については街並みにふさわしいのかどうかを判断するものなので、区ごとに基準が異なります。当初問題ないと想定していたデザインカラーでは一度NGとなりましたが、街の景観を損なわない色調として再度各所へ説明および交渉を行い問題なく実施できるようになりました。
岩崎
他にもイベント中の音響や照明など、近くに住んでる方もいることから住民への配慮も含めて、何をするのかを決めながら、どうやったら実現できるのかなどハードルはたくさんありました。
浅野
車両展示については直近のプロジェクトでの経験があったので、車両の搬入における道路占有や許可取りなどはその経験が活かせました。しかし試乗イベントは初めてでした。交差点に面していないところから試乗をスタートさせて、公道に出るまでに私道があります。その私道の所有者が誰なのかの確認から始まりました。
岩崎
私道の所有権を持つ方への交渉はもちろんのこと、イベント中に何時間に何回のペースで何台走るのかのシミュレーションをお出しして、理解していただく必要もありました。ポップアップスペースで期間限定で行う試乗イベントのため、通常のディーラーなどでできる試乗イベントとは違った難しさがあったと思います。
リアルな接点を設けることは、他のコミュニケーションとは深さが違った
浅野
イベントでの試乗の稼働率も平日で50%、土日はほとんど100%稼働となったので、満足の行く結果が残せました。ブランドから遠かったユーザー層にもリアルイベントに足を運んでもらって、楽しい体験やブランドの世界観を味わってもらえたと思います。今すぐではなくても、この体験が将来において選択肢になるようなお手伝いができたと思っています。
岩崎
イベント前日にはレセプションパーティーにご招待いただきました。当社からは浅野さんが参加させていただきましたが、「白」のドレスコードでしたよね。
浅野
パーティは夜からでしたが、白の衣装を着たまま日中から仕事をしていました。そんな日に限ってコーヒーをこぼしてしまい、急遽白い服を調達しに行ったことをよく覚えています、、会場ではブランドが都会の喧騒の中で表現する世界観を、参加された方が実際に楽しんでいる様子を見れたことが印象的でした。また、別のクライアントとこのお話をした際に、クライアントがたまたまBMWのオーナーさんで車の話で盛り上がりました。偶然でしたが楽しかったです。
ブランドと顧客との生涯的な関係値の構築をお手伝いしていきたい
岩崎
今回のプロジェクトを通して、顧客体験を生み出すことの重要さを再認識でき、それを継続的に続けていくことでブランドと顧客との生涯的な関係値の構築をお手伝いしていきたいと改めて思いました。また、プロジェクトチームの若いメンバーが企画を成功させるために、どう仕切るか・どう調整するか・手順は何かなどを勉強できたことは、今後に向けて非常にいい機会だったかなと思います。
浅野
イベントに参加した方はもちろん、近くを通られた方にとっても「日本×ドイツのバイエルン地方との融合」という本ガーデンはかなり印象的で興味深いものになっていたと感じています。オンライン上での1回のブランド体験とは違った体験がリアルイベントにはあったので、イベント実施に向けて準備や調整も大変ではありましたが、こういった”深さ”のあるコミュニケーションの効果を改めて体験することができました。今後もこのような生活者にとってもおもしろいと感じてもらえる広告コミュニケーションを生み出していきたいと思います。
不安はなかった。チャレンジもイレギュラーも楽しんだ。
表参道に体験価値を提供できる場所を持っていることは一つの強みだと浅野は語る。コロナ禍で自粛していた時期が終わり、企業も生活者も待ち望んでいたリアルイベントを協力会社含め熱量をもって一丸となって大々的に開催したのがこのプロジェクトだった。
そして、街中の一角に「日本×ドイツのバイエルン地方」の空間を生み出せたことが浅野にとってこれからやってみたい広告や、そのアイデアにつながってくると実感していた。彼らは多くの未経験のことに直面しながら、会社の後押しを受けプロジェクトを実現することができた。
その経験をもとに、現在も自分たちのやりたいこと向かって邁進している。